ヘルシーかつ栄養豊富な食材『鹿肉』。
普段あまり食卓に並ぶことも少なく馴染みのない食材ですが、犬に食べさせても大丈夫な食材でアレルギーのある子やシニア犬には特におすすめしたいお肉になります。
鹿肉の栄養価
鹿肉の特徴として高たんぱく質・低カロリー・低脂肪というダイエットとして最適な条件がそろっているだけではなく、鉄分・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12が豊富という食材です。
具体的にどの程度かは以下の表よりご確認ください。
食品 (100g当たり) | エネルギー (kcal) | たんぱく質 (g) | 脂質 (g) | 鉄 (g) | ビタミンB2 (mg) | ビタミンB6 (mg) | ビタミンB12 (mg) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
牛肉-もも(赤身) | 176 | 21.3 | 10.7 | 2.8 | 0.22 | 0.38 | 1.3 |
豚肉-もも(赤身) | 119 | 22.1 | 3.6 | 0.9 | 0.23 | 0.33 | 0.3 |
鶏肉-ささみ | 105 | 24.6 | 1.1 | 0.6 | 0.12 | 0.66 | 0.1 |
鹿肉-もも(赤身) | 126 | 22.6 | 5.2 | 3.4 | 0.32 | 0.55 | 1.3 |
スーパーで手に入る肉類の中でより赤身で脂肪の少ない部位と比較しています。
表を見ると、エネルギー・たんぱく質・脂質はささみがよさそうですが、ほかの栄養価まで考慮すると鹿肉のバランスの良さがわかると思います!
逆に牛肉は食べさせたら食べさせた分だけ太りそうですね・・・(;^ω^)
鹿肉はアレルギーを起こしにくい
栄養価だけの問題ではなく、鹿肉はアレルギーを起こしにくいといわれています。
その理由として、鹿肉は牛や豚、鳥などの畜産業ではなく、野生の鹿を狩猟したジビエになるため食品添加物や抗生剤など口にせずに育っているためアレルギーの心配が低い食材と言われています。
もとより鹿アレルギーを持っている犬の場合は食べてしまうとアレルギーを発症する場合がありますので、食べさせる前には病院でアレルギー検査などをして陰性を確認してからのほうが安心かもしれません。
ビタミンB群で皮膚と毛並みの健康サポート
鹿肉に多く含まれているビタミンB群は、皮膚の健康状態や毛並みの質を向上させてくれるだけではなく、病気予防としても大切な栄養素です。
ビタミンB2:皮膚と被毛の健康維持、不足すると皮膚や被毛が乾燥する
ビタミンB6:皮膚や粘膜の健康維持、不足すると皮膚や神経、血液の異常を起こす可能性がある
ビタミンB12:タンパク質の合成や赤血球形成、不足すると貧血、食欲不振、脱毛、胃炎などになる
アレルギーを起こすと皮膚炎や脱毛という症状がでることから、鹿肉はアレルギーを発症している犬にとって、日々の生活の中で改善しやすい食事療法の1つかもしれませんね。
鹿肉をあげる時のポイント
鹿肉だけではありませんが、生肉には酵素が含まれています。
酵素は火を通すことで失われてしまいますが、衛生面や安全性の話もあるため、生であげるか火を通すかはその家の方針で決めてください。
一般的に食中毒で多いサルモネラ菌、病原性大腸菌、カンピロバクターへ有効とされている対応は以下と言われています。
生であげる場合:高濃度アルコール(75~80%) ※食品除菌用
火を通す場合:75℃以上1分間の加熱
生であげる場合は、全量急に置き換えるのではなく、ご飯のトッピングとして少量ずつ増やしていってあげてください。急に増やすと下痢をする場合があります。
※置き換える量は10%ずつが目安
また、カリカリの食いつきがよくない子に対しても、トッピングとして加えるだけで嗜好性があがって食べてくれる可能性は高くなると思います。
最後に
鹿肉はアレルギーのある子にとって安心して食べられる食材の1つです。
掻いてしまって傷ついた皮膚や毛質の悪くなってしまった子へ有効なビタミンも含んでいるため、もしアレルギーで悩んでいる方がいれば試してみてください。
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